メザニン債とは
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メザニン債とは、債券や貸付債権、資産を証券化した資産担保証券(ABS)などの金融商品うち、ミドルリスク、ミドルリターンのものをメザニン債と呼びます。メザニンとは「中二階」と訳され、債権リスクのレベルがシニア債、ジュニア債の中間に位置しており、エクィティファイナンスと借入の間に位置する金融商品で、シニア債と比較して返済順位が劣り、元利金の繰り延べ返済などが可能ですが、債務不履行のリスクを考慮して金利が高めに設定されています。投資ファンドでは、ミドルリスク・ミドルリターンの運用利益を狙っているファンドをメザニンファンドと呼びます。また、複数の社債を組み合わせて「ポートフォリオ」を組成した資産担保証券(CBO)、CDO(Collateralized
Debt Obligation)などの金融派生商品もあります。
メザニンは、大規模な不動産開発に利用され、不動産開発の大型案件は証券化(住宅ローン証券化(RMBS))の手法により実施されることが多くなっています。アメリカのサブプライムローンが破綻した問題では、メザニン、ノンリコースローンが大きな影響を受け融資を実施した金融機関が多額の損失(不良債権)を出してしまいました。証券化ポートフォリオに損失が発生する場合、最優先であるエクイティの元本が毀損しますが、損失をエクイティが吸収することによりシニアやメザニンの損失はカバー(信用補完(CreditEnhancement))されます。エクイティの元本で損失をカバーできない場合は、メザニンに損失が分配され、メザニンでもカバーできない場合は、シニアへ損失が分配されます。
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