エスクロー勘定とは
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エスクロー勘定(escrow account)とは、商取引の際に、売り手と買い手の間に信頼できる金融機関等の第三者を介して、契約条件が満たされた時、特定の事由が発生した場合に、第三者から当事者に譲渡金額が決済されるものです。エスクローは英語でescrow、日本語では「条件付発効証書」と訳されています。エスクロー勘定は、土地の供与や譲渡等の不動産取引に用いられていた言葉ですが、現在は広義に用いられ、プロジェクトファイナンス(project
financing)やアセットファイナンスなど、法人や個人の信用力に対するファイナンス(融資)ではなく、プロジェクトの成果に対する信用に基づいて実施されるファイナンスにエスクロー勘定が増えています。
ファイナンスが実行された対象対象プロジェクトから生み出されるキャッシュを、プロジェクトの遂行に必要な各種費用、修繕費用、元利金支払、金融機関への手数料等の支払いの為に、銀行や信託銀行に各種口座(証書により(停止条件付捺印証書))を開設・設定して寄託された第三者が口座管理を行います。エスクロー勘定(信託勘定)により、ファイナンス案件の信用力が強化され、買い手や投資家、ファンドのリスクが軽減されます。アメリカでは、政府による取引監査が毎年行われ、審査を通過しなければエスクロー業者としての許認可が降りません。審査は厳しいですが、州政府の法律により取引の目的が担保されているので、第三者機関は非常に高い信頼性があります。
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