カルテルとは
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カルテルとは、同一の業種間の企業が価格競争等の企業収益を減少させることを避け、市場から利益を得るために商品価格、新商品の機能、販売時期、生産量、販売手法、輸送ルートなどについてルールを制定して協定を結ぶことです。先進国の多くで「カルテル」は禁止されている行為となっており、、日本でも「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(独占禁止法)により制限されています。
以前は、不況の影響などもあり「カルテル価格」が公認(公正取引委員会)されることもありましたが、平成11、12年度に適用除外制度の見直しとして、不況カルテル制度及、合理化カルテル制度の廃止、商工組合の経営安定カルテル制度、合理化カルテル制度が廃止されています。
カルテルは、自由競争の原理による経済秩序維持に反する行為であり、独占禁止法により厳しく罰せられます。カルテル規制に違反した場合は、排除措置、課徴金、損害賠償請求、 刑事罰などの処罰が課せられます。また、カルテルの他に「トラスト」や「コンツェルン」という形態があります。
【ハードコア・カルテル】
価格カルテル |
企業間で価格を設定して利益を増やす |
数量制限カルテル |
市場への供給量を調整、需要と供給のバランスを保つ |
設備制限カルテル |
企業間で同じ設備を利用して、性能の似た製品を生産 |
販路カルテル |
販売地域が競合しないようにする |
【非ハードコア・カルテル】
製品制限カルテル |
企業で決定した特定の規格を満たす商品を生産する |
特許カルテル |
特許の使用権を共有、特許を自由に利用する |
割当カルテル |
共同出資企業による販売量・供給量の調整 |
※企業間で特許権を共有することは「パテント・プール」とも呼ばれます。
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