企業名 |
タカラバイオ |
信用倍率 |
- |
浮動株比率 |
20.4.% |
信用買残 |
1,109,800 |
信用売残 |
- |
※RSIとvolatilityに関しては、直近の3ヶ月日足で算出しています。
ノーベル賞の受賞シーズンが近くなっていますが、証券関係者の間では、京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥氏の受賞があるのではと噂されています。10月3日に生理学・医学賞の発表がありますが、近年は日本人のノーベル賞の受賞が続いており、ノーベル賞の受賞者に関連している企業の株価が発表後に上昇するという動きが見られています。再生医療の最新技術として注目されているiPS細胞(人工多能性幹細胞)、アメリカもオバマ大統領がiPS細胞の研究開発に力を入れると宣言しており、今後の医療技術の中心となる可能性が高く、山中伸弥氏がノーベル賞受賞となれば、日本の医学界が世界の投資家から評価されることになるでしょう。株式市場では、山中伸弥氏がノーベル賞を受賞するという予想から先回りの投資資金がiPS細胞関連、バイオベンチャー関連株に入っています。ノーベル賞受賞の発表が10月3日の午後6時半という予定ですから、10月3日の月曜日が仕込みのタイミングとも考えられます。
中長期的には、iPS細胞技術などは世界的なシェアを獲得する可能性を秘めていることから、海外でも創薬ベンチャーやバイオベンチャー株が株価材料の発表後に爆騰するケースが数多くありますから、バイオ関連セクターに注目したい。昨年から、ヘッジファンドを中心にバイオベンチャーへの投資が急増しています。研究開発に莫大な費用を必要とするバイオベンチャーは赤字決算が続くケースが多く、投資に対するリスク度が非常に高いのですが、癌などの難病に対する治療効果の高い治療薬の開発に成功した場合は、全世界が市場となり赤字決算続きでも大化けすることから、一発勝負をかけている投資家もいるのではないでしょうか。ソニーは東京通信工業株式会社から社名を変更して、1958年に東京証券取引所に上場しましたが、この時にソニーの株を最小単位購入した投資家が保有を続けた場合、数万円が最高で20億円?以上になったと聞いたことがあります。ヤフーやセブンイレブンもIPO時から1株購入していれば、株式分割を繰り返して、ヤフーは最高で5億?セブンイレブンは1億円以上になったと記憶しています。(確かに数字は記憶が曖昧ですいません)株式投資の魅力は、第二のソニーやホンダ、ヤフーなどを発掘することであり、副作用のない免疫細胞療法などの将来性の高さからバイオベンチャーに投資する個人投資家が多いのも当然でしょう。
山中伸弥氏がノーベル賞を受賞となれば、iPS細胞関連の企業が買われることが予想されることから、iPS細胞作製用のベクター製造に関する契約を京都大学iPS細胞研究所と契約している「タカラバイオ」が注目を集めることになるでしょう。再生医療の最先端技術として期待されているiPS細胞技術、移植細胞によるがん発生リスクを排除する新技術も開発されており、最大のネックとされていた問題が解決されたことにより、iPS細胞の研究・開発需要が急増すると考えられます。京都大学iPS細胞(人工多能性幹細胞)研究所が臨床試験に使用するiPS細胞作製用プラスミドベクターの製造供給するタカラバイオ、キノコの生産販売というイメージを個人的に持っていましたが、遺伝子研究用試薬や白血病遺伝子治療、がんの遺伝子治療薬を開発している企業で、成長性が高い企業として期待できます。東日本大震災から、タカラバイオは売り優勢の展開が続き、ゆっくり株価は下落していましたが、400円を割ろうとすると買いが入り、400円以下には下がらない状況になっていました。
京都大学iPS細胞研究所との契約に投資家も短期的に反応していましたが、短期のマネーゲームという感じであり、本格的な株価上昇には機関投資家による買いエネルギーが必要です。ノーベル賞の受賞が正式決定されれば、テレビなどのマスコミでもiPS細胞について報道されますし、投資家もiPS細胞の有効性について評価することになると思います。世界でiPS細胞の研究が行われていますが、日本のiPS細胞技術の高さが証明されることになれば、日本市場を売り込んでいた外国人投資家も日本のバイオ市場に注目することになるでしょう。過去に連続ストップ高など激しい値動きで、仕手株という印象が強いタカラバイオ、新型インフルエンザの流行時などに短期資金によって、値動きが激しくなるタカラバイオ、短期的にも長期的にも期待したい企業です。
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