機会費用とは
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機会費用とは、選択されなかった行動のなかで、選択していた場合に得られたであろう利益のことです。会計学上の実際に発生する費用ではなく、経済学上の費用という考え方に基づいています。機会費用と費用という言葉が使われているので、費用が実際に発生しているようにも思われるが、選択しなかった行動にも費用が発生しているという概念があります。機会費用という言葉は、裁判などで使われる法律用語では「逸失利益」という言葉で表現されます。また、一般的には、機会損失と同じ意味です。反意語は比較優位です。
機会費用の具体例としては、打ち合わせ場所まで行くのに、タクシーで行けば1時間早く打ち合わせ場所に到着しますが、1万円のタクシー代がかかってしまいます。電車とバスを利用すれば、タクシーよりも1時間移動に時間を費やしてしまいますが、交通費は2千円です。移動に必要な費用は、タクシーが5倍高いのですが、その1時間を利用して、大型の契約を結ぶことができれば、タクシーを利用したほうが良いでしょう。時間は見えませんが、「時は金なり」と言う様にお金で買えない価値があります。
機会費用は、ビジネスの場だけでなく、女性が結婚して出産する場合にも機会費用が発生します。子供を出産する直接的な費用、病院までの交通費、出産に関する物品の購入、出産後にも洋服やベットなどを購入しなければなりません。育児休暇を取る場合は、給与が少なくなるでしょうし、仕事のスキルも下がってしまいます。女性の場合は、結婚・出産のタイミングで退職する方が多く、定年まで働いた場合に得られる給与の機会費用が発生しています。
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