|
|
スパークス・アセット・マネジメントが発行済株式5.38%にあたる3724000株を取得 |
ジャスダックに上場しているスパークス・グループのスパークス・アセット・マネジメントが「宮地エンジニアリンググループ」の発行済株式5.38%にあたる3724000株を取得し、大量保有報告書を提出しています。宮地エンジニアリンググループと言えば般若の会の加藤ロ氏が仕手戦を戦った企業として有名です。宮地エンジニアリングの大量保有報告書には般若の会との関連が指摘されている「ルネッサンス・テクノロジーズ・エルエルシー」の名前が出ることが多く、般若の会が本尊介入している銘柄が動くと宮地エンジニアリングも動くというパターンが良く見られました。宮地エンジニアリングを売買しているのは仕手手筋や特定筋が中心でしたが、国内資産運用大手のスパークス・アセット・マネジメントが大株主になったことで、同社の値動きも大きく変わってきそうです。
これまでは短期で仕手株することを繰り返しており、安値で仕込んでいた仕手筋が利益確定をすると、狼狽売りや強制決済によって株価は急落し、その後は再び急騰前の株価水準にまで売り込まれるというパターンを繰り返しています。短期のマネーゲームで利益を出せるトレーダーはいいのですが、高値掴みして損切りばかりの投資家には難しい銘柄で、成長性のある企業と分かっていても株価が低迷しています。浮動株比率が37.6%と高く、安定した大株主が少ないことが投機筋に株価をコントロールされる要因ですが、スパークス・アセット・マネジメントが更に保有比率を高めていけば仕手株から優良銘柄に変わってくるでしょう。
|
復配なら大相場に発展し、2004年以来の高値更新となる可能性もあります |
東京オリンピックの開催決定やカジノ特区、リニア中央新幹線の工事などが本格的にスタートしますから、国内外の機関投資家やヘッジファンドが橋梁、建築関連事業を展開している宮地エンジニアリングを買ってくるのは当然でしょう。オリンピック開催決定から宮地エンジニアリングの株価も160円台から上昇し、9月22日には年初来最高値となる222円を付けています。しかし、往年の仕手株としては期待外れの値動きとなっており、スパークス・アセット・マネジメントが宮地エンジニアリングの株を買っていることが判明したので、仕手筋以外には放置されていた同社にも新規の買いが入ってきます。
宮地エンジニアリングの時価総額は約142億円と仕手株らしいサイズ、総資産293億円、自己資本129億円(自己資本比率43.9%)ですから割高感はなく、利益剰余金も21億円あるので、2014年3月期から復配になる可能性があります。オリンピックやカジノ、リニア中央新幹線、震災復興による特需の恩恵を受ける建設関連株が復配となれば、決算期を通過したヘッジファンドは宮地エンジニアリングを買ってくるでしょう。ファンドの中では配当を実施している企業からの配当金を分配するファンドは人気が高く、復配となればファンドを中心として大口の買いにより株価は上昇し、これに仕手筋などのリスクマネーが追随すれば、2004年以来の高値更新もあるでしょう。
|
|