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ツイッターの時価総額は約1兆円と超大型IPO、デジタルガレージの含み益は? |
アメリカのSNS大手のツイッターが11月末頃までに新規上場するとの報道から、ツイッターの株主となっている「デジタルガレージ」が買われています。リプロセルのIPO時に株主となっていたコスモバイオの株価が急騰したように、IPO企業の株主になっている企業は保有株の評価益が拡大するので買われます。ツイッターの時価総額は約1兆円と超大型IPOなので、株主が得られるキャピタルゲインも巨額です。5%以上保有の株主が記載される書類の株主欄にデジタルガレージの名前はありませんが、仮に1%しか保有していなくても100億円になります。
上場後に事業を拡大させて黒字が定着すれば数百億円になる可能性が高く、ツイッター上場後は同社の値動きにデジタルガレージの株価が同調するようになることも考えられます。カカクコムの大株主というイメージが強い企業ですが、これからはツイッターの株主という位置づけになるでしょうか。ツイッターとは事業提携しているので、上場後に利益確定するということは考えづらく、長期で保有していくことになるでしょう。ツイッターも上場後はネット広告中心のビジネスモデルから、ネット通販事業やファイナンス事業など事業領域を拡大させてくると予想され、時価総額がどこまで拡大するか楽しみです。
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5%以上は保有していませんが、少なくとも3%〜4%保有していると予想 |
デジタルガレージがツイッターの出資企業ということで、国内最大の広告代理店でネット広告事業も強化している「電通」は第三者割当増資を引き受け同社の大株主になっています。ツイッターがグーグルやフェイスブックから買収提案を受けていると報道されていたので、電通もデジタルガレージに資本参加したかったのでしょう。デジタルガレージは2008年にツイッターと業務提携、連結子会社のDGインキュベーションを通じて資本参加しており、2008年1月、6月、2009年3月、2010年1月、5月の合計5回出資しているようです。5%以上は保有していませんが、少なくとも3%〜4%保有していると予想され、上場後に保有比率や保有株の時価総額が予想以上ならば株価が急騰することも考えられます?
ツイッターは世界的に有名な企業なので株主になりたい投資家も多いと思いますし、2012年の売上高は前年比約3倍増の3億1690万ドル、純損益は7940万ドルの赤字ですから、事業規模を拡大させ収益性が向上すれば業績も急拡大するでしょう。フェイスブックの時価総額は約10兆、これに対しツイッターは1兆円ですから、IPO後に時価総額がどうなるでしょうか。デジタルガレージの時価総額は約1400億円ですから、4%保有していると仮定して、ツイッターの時価総額が3兆5000億円になれば保有株が同社の時価総額を超えてしまいます。カカクコムに加え、ツイッターですから電通のようにデジタルガレージ株を大量に取得したい企業やヘッジファンドが出てきそうです。
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