損金とは |
損金とは、税法上の法人資産を減少させる原価や経費、費用、損失などの支出金額です。損金は、広義の概念として全ての原価、費用と損失を含むものですが、交際費が原則として損金算入されないなど費用とはその範囲が異なり、「損金算入」、「損金不参入」という税務上の調整が行われます。
法人税法・租税特別措置法では、規定の範囲内において支出及・損失について、損金経理を条件として損金の額に算入でき、原価や費用、損失として、その金額を会計処理することができます。損金経理される場合は、「企業の恣意的な要素が介入する可能性のある内部計算事項及び利益性の要素もある一部の外部取引」となっています。
【会計・法人税の利益、所得の計算方法(計算式)】
| 会計上の利益 |
収益−費用 |
| 法人税の所得 |
益金−損金 |
【法人税法第22条】
| 内国法人の各事業年度の所得の金額は、当該事業年度の益金の額から当該事業年度の損金の額を控除した金額とする |
【損金経理するもの】
| 繰延資産の償却費の損金算入 |
| 減価償却資産の償却費の損金算入 |
| 資産の評価損の損金算入 |
| 各種引当金の損金算入 |
| 貸倒損失の損金算入 |
| 固定資産の圧縮記帳による損金算入 |
| 役員報酬、退職金の損金算入 |
【損金経理、利益処分経理のどちらかの会計処理をするもの】
| 固定資産の圧縮記帳 |
| 圧縮記帳に係る特別勘定 |
| 特別償却準備金 |
| 各種準備金 |
【利益処分した場合、損金算入できないもの】
法人の課税対象となる所得から、法人が支出した寄附金額の額が、一般寄附金の損金算入限度額とは別に、控除されるものを「全額損金」と言います。
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