グリーンシートとは |
グリーンシートは、日本証券業協会が未上場企業の株式の売買できるように、1997年7月からスタートした制度です。アメリカのピンクシート(OTC(Over
The Counter)市場で取引)のような市場と位置づけられており、東証マザーズやJASDAQへのIPO(新規公開)を目指すベンチャー企業がグリーンシート銘柄に指定され、後に新興市場へIPOしています。
2004年6月9日より「証券取引法等の一部を改正する法律」によって証券取引法の規制を受けることになっています。グリーンシートは、通産省のベンチャー資金調達環境整備研究会より提言された未登録・未上場株式の流通性向上を目的として創設されています。
【グリーンシートの特徴】
◎「店頭取扱有価証券」の要件を満たしている企業が上場
◎エマージング、オーディナリー、投信・SPCに区分
◎リージョナル、フェニックスは廃止
◎証券会社、日本証券業協会の審査
◎監査法人による監査 四半期ごとの決算開示や適時開示
◎主な主幹事証券は、みどり証券(元ディー・ブレイン証券)
【グリーンシートから東京証券取引所、JASDAQ市場へ上場した企業】
カワセコンピュータサプライ(7851) 大阪証券取引所2部
ビジネス・ワンホールディングス(4827) 福岡証券取引所Q-Board
パラカ(4809) 東京証券取引所マザーズ
YAMATO(7853) 東京証券取引所マザーズ
日本産業ホールディングズ(4352) 札幌証券取引所アンビシャス
高知銀行(8416) 東京証券取引所2部
エイジア(2352) 東京証券取引所マザーズ
ラ・アトレ(8885) 大阪証券取引所ヘラクレス(現 JASDAQ)
マルマエ(6264) 東京証券取引所マザーズ
インネクスト(6660) 札幌証券取引所アンビシャス
オストジャパングループ(2757) 札幌証券取引所アンビシャス
東証マザーズやJASDAQなどの新興市場にIPOした企業の株価が急騰し、IPO長者が誕生したことから、ベンチャーキャピタルでなくても見公開企業の未公開株が買えるということで、グリーンシートも投資家の人気を集めました。新興市場がライブドアショック等により大幅に株価が下落したことや、リーマンショックによる世界的な景気後退により、IPOを予定していた企業がIPOを延期・中止するなどしたことで、グリーンシート銘柄も人気が下がっています。
適法意見の監査報告書未提出や民事再生手続き開始の為、事業戦略上プライベートカンパニーを選択などを理由に指定取消しを申請して上場廃止になる企業も多くなっており、株式市場の回復が待たれます。ベンチャー企業のように成長性の高い企業に個人投資家が投資をしやすい環境を整備しようと、政府などもグリーンシートのような市場の創設を検討しています。
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