円建てとは |
「円建て」とは、物品を輸入などする際に表示価格を円で表し、支払いも円で行われることです。海外企業との契約時に採用される「基準通貨」は、「円建て」「ドル建て」「ユーロ建て」の流通量の多い通貨が採用され、為替変動リスクを減らしています。円高基調であれば、強い通貨として「円建て」の比率が上がりますし、円安基調出れば「円建て」の契約率が低下します。「円建て」での取引量は、財務省が半期ごとに「貿易取引通貨別比率」を発表しています。
ASEANを軸にアジア諸国はFTA(自由貿易協定)によって関税等の障壁が低く、日本国内で部品を製造して新興国の子会社から「円建て」で輸出する日本企業が増えています。元金の払い込み、利払い、償還の全てが「円」で行なわれる「サムライ債」と呼ばれる債権(社債)も人気があり、メガバンクの定期預金よりも利率が高いことから、サムライ債の購入者が増加しています。
海外の金融商品を購入する場合も基準になる通貨の確認が必要になり、CME225先物(シカゴマーカンタイル取引所)では、「ドル建て」と「円建て」(日経平均先物円建て)による取引が行われており、長期で先物・オプションを保有する場合は、通貨の価格差に注意が必要です。投資対象としている商品が値上がりしても、通貨の価値が下がってしまった場合は、利益が少なくなります。
【通貨の流通量の割合】
アメリカドル(USD)・ユーロ(EUR)・日本円(JPY) |
80% |
英国ポンド(GBP) |
7% |
スイスフラン(CHF) |
3% |
カナダドル(CAD) |
2% |
その他 |
8% |
|
|
|
|