ラスパイレス指数とは |
ラスパイレス指数とは、ドイツの経済学者であるエティエンヌ・ラスパイレス(Étienne Laspeyres)が提案した、加重平均によって算出される指数です。日本では、「地方公務員」と「国家公務員」の平均給与額を、国家公務員の職員構成を基準とするために、国家公務員の給与を100と設定して、学歴や経験年数を国家公務員と比較することにより、地方公務員の給与水準を示すことに使われています。以前は、国家公務員よりも地方公務員のラスパイレス指数が上回っていましたが、バブル崩壊後は国家公務員のラスパイレス指数が地方公務員を上回っています。
国家公務員の福利厚生が地方公務員と比較して充実度が低かったことから、地方公務員のラスパイレス指数を高めに設定することが続いていましたが、バブル崩壊後の景気悪化により民間企業の平均給与が下がってきたことから、指数が100を越える地方自治体は少数になっています。地方公務員の給与は、給料と職員手当であり、ラスパイレス指数の算出には給料の金額のみを対象として算出します。また、民間企業の賞与(ボーナス)に相当する期末・勤勉手当等は職員手当に含まれるので、ラスパイレス指数の対象外であるため、地方公務員の正確な給与を反映したものではないという問題点があります。
【ラスパイレス計算式 (計算方法・算出方法)】
(調査時点の価格 × 基準時の数量) / (基準時の価格 × 基準時の数量) |
※ラスパイレス計算式は、物価指数、鉱工業指数、ラスパイレス指数などを算出するときに用いられます。パーシェ指数(取引数量ウエイトで加重平均した総和)もラスパイレス指数と比較される指数です。
【国家公務員と地方公務員の給与額のラスパイレス指数】
ラスパイレス指数 = (B1*N1+B2*N2..) / (A1*N1+A2*N2..)*100
B1,B2,..:対象とする地方公務員の職種階層の各給与額
A1,A2,..:国家公務員の職種階層の各給与額
N1,N2,..:国家公務員の職種階層の各人数
【都道府県別のラスパイレス指数 ランキング】
① |
東京都 |
104.8 |
① |
神奈川県 |
104.8 |
① |
静岡県 |
104.8 |
④ |
大阪府 |
104.3 |
④ |
埼玉県 |
104.3 |
⑥ |
香川県 |
104.1 |
⑦ |
福岡県 |
104.0 |
⑧ |
長崎県 |
103.9 |
⑨ |
兵庫県 |
103.8 |
⑩ |
山形県 |
103.7 |
※最下位胃は愛知県の100.7です。ラスパイレス指数が下位の都道府県は岡山県、愛媛県、北海道、石川県、滋賀県、京都府、山口県、高知県、沖縄県、佐賀県、宮崎県、島根県になります。(総務省発表)
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