ボラティリティとは


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 ボラティリティとは


【オプション取引はボラティリティをもとに売買するものです】

オプション取引を行う際に最も重要になるのが、ボラティリティです。ボラティリティはオプションの変動率を数学的な計算によって算出したものです。オプションのプレミアム価格を決定する要因の中で最も影響を及ぼすのがボラティリティで、オプション取引とはボラティリティの売買と言われるほどです。証券会社のアナリストや投資顧問などのオプションレポートなどには、オプションのプレミアム価格の変化よりもボラティリティの変化について述べられているのが普通だと思います。オプション価格は本質的価値と時間価値とで算出されるのが一般的な株式用語の意味です。 日経225先物オプション取引の場合、オプションのボラティリティは25〜35程度だと思います。日経225オプションのボラティリティの平均がこの値と仮定しますと、ボラティリティが10程度であれば、オプションのボラティリティが非常に低いということになります。原資産の日経平均先物市場に動きがなければボラティリティは低下してしまいます。ボラティリティが低くなれば、オプションのプレミアム価格も下落してしまいます。


逆に、原資産の日経先物市場が急上昇、急下落いたしますとボラティリティは50〜100へと急騰してしまいます。世界的な金融危機が起こり、リーマン・ブラザーズが経営破綻してしまった時の日経225オプションのボラティリティは急上昇いたしました。コールオプション、プットオプションの全てのオプションのボラティリティが爆騰状態。オプション取引をスタートして以来、初めて目にしたボラティリティのパニック状態の値でした。オプションを売っていた投資家さんはどうなってしまったのでしょうか。それ以前から、ボラティリティが上昇していたので、絶好の売りのチャンスと考えてポジションを取ってしまったトレーダーも多かったのではないでしょうか。100年に1度と言われる金融危機は、素人オプショントレーダーを地獄に突き落としたと思います。高くとも30程度の日経225オプションのボラティリティが100を超えていたものもありましたから。


日経225オプション市場などを毎日監視していれば、アットザマネー、インザマネー、アウトオブザマネーの通常の相場価格が分かってきます。その相場価格よりもプレミアムが高ければ、オプションのボラティリティは上昇しています。逆に、オプションのプレミアム価格が下がっていれば、ボラティリティが低下しています。もちろん、オプションのプレミアム価格の決定要因はボラティリティだけではなく、機関投資家などの需要関係、原資産市場の価格変動、権利行使日までの残日数などがあります。しかし、その中でも最も価格決定に強い影響があるのがボラティリティと言うことです。







【ボラティリティと原資産の動きは連動性】



オプション取引を始めたばかりの頃は、原資産市場の値動きやチャート、政治的なニュースや出来事、経済指標の発表などがオプションのプレミアムの動きと関連性が高いと考えると思いますが、実際は原資産市場が上昇してもオプションの動きは逆の動きをすることが多く、ボラティリティの変動が一番重要ということを理解していないと、なぜ原資産が上昇しているのにオプションのプレミアム価格が下がってしまうのか分からないと思います。ボラティリティは原資産が急激な動きをした場合に上昇します。仮に、10日間で500円上昇するのと、1日で500円上昇するのでは1日で500円上昇する方がボラティリティは上昇いたします。原資産がいくらになったからというのは、原資産の先物を取引しているトレーダーの話であって、日経225のオプショントレーダーは、どれだけ急激に500円上昇したかということが問題なのです。ゆっくりと上昇したのでは、ボラティリティは変化が少ないか、下がってしまいます。この原資産が上昇しているのに、オプションのプレミアム価格が下がってしまうのがオプション取引の難しさであり、オプションとはボラティリティを取引売買すると言われる理由です。


オプション取引の基礎を解説している本やDVD、CDや講座セミナーなどを受講したことがある方は聞いたことがあると思いますが、オプション取引の基礎とは、ボラティリティの高いものを売り、ボラティリティの低いものを買うというのが基本なのです。ボラティリティには特徴がありまして、横ばいでボラティリティ推移している時に突如ボラティリティ急激に変化する時があります。ボラティリティブレイクアウトと言われる現象で、ボラティリティが異常に低く推移しているコールオプション、プットオプションの権利行使日が非常に長くて安いオプションを買うという戦略があります。これは、オプションのボラティリティが突如急騰するという性質を利用した投資戦略であり、傾向としては取引高の少ないコーン、為替、銅、大豆、砂糖、生牛、金、銀、コーヒー、スイスフランなどでボラティリティブレイクアウトが見られています。


ボラティリティには、ヒストリカル・ボラティリティとインプライド・ボラティリティの2種類があります。ヒストリカル・ボラティリティとは、オプションの過去の継続的なオプション価格変動を平均することによって算出される。チャート分析などで用いられるテクニカル指標と同じように、過去何日間のオプション価格の平均を出すかによってヒストリカル・ボラティリティの値は変わってきます。オプションの特徴として、権利行使日までの期間が長い場合は、アウトオブザマネーなどの将来の変動価格を予想して、安いオプションを選ぶ傾向にあり、オプションの権利行使日が近づくにつれて、ストライクプライス付近のオプションが売買される傾向にあるため、ヒストリカル・ボラティリティの算出にはどれほどの期間を選定するかが重要になってきますので、取引対象とするオプションの過去のデーターやバックテストなどからオプションの特徴をよく理解しておいてください。











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