内需とは |
内需とは、国内需要(国内消費)のことです。国内需要は民間最終消費支出(個人消費)・民間住宅投資・民間企業設備投資・民間在庫投資の合計した民間需要、政府最終消費支出・公的固定資本形成(公共投資)・公的在庫投資を合計した公的需要から成っています。その国の内需と外需を合計したものが国内総生産(GDP)であり、内需と外需が経済成長(GDP増加率)にどれだけ影響を与えているのかを測る尺度が寄与度です。経済用語で使われる内需拡大とは、国内での消費需要の拡大をことであり、株式投資で「内需関連株」「内需関連銘柄」は、不動産や銀行、小売、建設、通信などの業種・セクターを指します。
株式市場では、「円高」の場合は内需関連株、「円安」では外需関連株が上昇する傾向にあります。国内企業は、円高により海外から製品を輸入して販売する際の輸入コストの削減、メーカーなども原料の輸入コストが削減できます。また、ヘッジファンドは、円高によるデメリットのある「輸出関連株」ショート(売り)、円高メリットの「内需関連株」をロング(買い)のロングショートポジション(アービトラージ・裁定取引)を組むことが一般的です。円高傾向が強まっていれば、内需関連企業による海外企業のM&A(企業買収)も増加することになります。外需関連も円高時にM&Aを積極的に行い、事業規模を拡大する企業も増えてきています。
【内需関連株、内需関連セクター】
不動産 |
建設 |
銀行 |
電力 |
電鉄 |
百貨店 |
倉庫 |
紙・パルプ |
通信 |
消費者金融 |
証券会社 |
小売 |
旅行代理店 |
総合商社 |
外食産業 |
鉄鋼 |
ガス |
石油元売 |
航空会社 |
アパレル |
タイヤ |
※円高メリットの内需関連株・内需セクターは、輸入価格の低下により、製品の原料を海外からの輸入に依存している石油や電力、ガス、食品、アパレル、外食産業などが一般的です。
【GDP増加率の計算式】
GDP増加率 = 内需寄与度 + 外需寄与度 = 内需増加額 ÷ 前期のGDP + 外需増加額 ÷ 前期のGDP |
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