|
 |
サラブレッドのセリ市を見てると、G1馬の兄弟やディープインパクト、キングカメハメハ産駒は1億円以上の高額で落札される。近年では、セレクトセールで2億、3億で落札されても驚かない。この高額な投資を回収するにはG1レースを何個も勝って、種牡馬になることだろう。ダービー馬になれば名誉だけでなく、引退するまでに10億円近い賞金も稼げる可能性があるし、種牡馬になれれば更に数億円から数十億円というお金が馬主の懐に入ることになる。
種牡馬として高額な値段が付けれる馬は、皐月賞・日本ダービー・菊花賞の3冠クラッシックレースを勝っていることが最低限の条件だ。古馬になってから活躍し、宝塚記念やジャパンカップ、有馬記念を勝つ馬もいるけど、馬主や生産者からの評価は高くない。多くのホースマンの夢は日本ダービーを勝つことだからである。サンデー系が飽和している状況で、サンデー系の馬がG1を一つだけ勝っても種馬にはなれない。唯一のG1勝利が菊花賞だけのサンデー系の馬が種馬になったが、売却価格は０円だった。3冠馬は高く評価されるけど、長距離の菊花賞だけ勝っても評価されない。
|
|
|
JRAの美浦、栗東に入厩したサラブレットは日本ダービーを目指して新馬戦からデビューする。2歳の夏からデビューする馬も多いが、日本ダービーを狙う有力馬たちは秋頃からデビューしてくるのが一般的。この時期の新馬戦は将来のG1馬が出多数走してくるから、同じレースに未来のG1馬が何頭も出走していたケースが複数ある。これらのレースは「伝説の新馬戦」と呼ばれる。登録馬多いのに対し、新馬戦が少ないJRAでは有力馬が何頭も同じレースに出ることになる。
中央競馬は賞金が高いし、大レースを勝った馬の馬主という名誉もある。種馬になれば大儲けだ。将来性の高い高額馬は軽い調教でレースに出てくることもあるけど、血統の良くない安馬は怪我を覚悟で調教師はハードトレーニングを行う。高い賞金と名誉を獲得するため、デビューから全力のガチンコ勝負が続く。ジョッキーも1着を狙うリスキーな騎乗が多く、勝しかない新馬戦や重賞、G1レースは普段のレースなどとは大違い。地方競馬は同じメンバーで何回も走るから、騎手同士の馴れ合いも多いけど、JRAは一触即発のようなレースも。
|
|
|
入厩希望馬が多いのに厩舎の馬房が少ないJRAでは、リスキーな勝負を好まない馬主は相手にはされない。地方競馬は、デビューから引退までに400戦以上も走る馬もいるぐらい出走数が多い。JRAはレース数が少なく、毎月の管理費が高く、厩舎の馬房が空いていない。勝てない馬は速く引退させたほうが、馬主にも調教師にもメリットになるから弱い馬の引退が速い。対して馬房が空いている地方競馬は、出走手当が目的の弱い馬でも調教師は預かる。管理費や各種の手当、レースで好走すれば賞金も入る。調教師と馬主にとっても好都合。
JRAは消耗の激しい芝のレースがメインだから馬の怪我が多くなるし、馬を全力で仕上げるから地方競馬のように何百回も走ることは不可能。ダートの地方競馬は怪我が少なく、重賞クラスの馬を除けば、多くの馬がコツコツ賞金と手当を稼ぐことが目的だから、緩いレースばかり。無理なレースをして怪我したり、疲れが出てタイムオーバーでは困る。東京大賞典や帝王賞などのビックレースを狙っている馬主は少ない。引退するまで、怪我しないように数多くのレースに出て、馬代と管理費を稼ぎ出し損しないことが目的の馬主が多い。
|
|
|
中央競馬と地方競馬では馬主、調教師などの競馬関係者のレースに対する姿勢が違うから、これを考慮して馬券を買わなくちゃいけない。その後のローテーションを予想して、今回のレースが勝負なのか、調整程度なのか？地方競馬の場合は、その見極めができるようになると的中率、回収率が向上する。中央競馬は当てるのは難しいけど、出れるレースが限定されているから、ローテーションを予想することは簡単。馬券の回収率を上げるには馬主の思惑も考慮して買うようにしよう。
|
JRA |
地方競馬 |
| 馬の価格 |
1億円以上はザラ
過去最高は6億円 |
数百万円 |
| G1の最高賞金 |
3億円 有馬記念,ジャパンC
13億円 ペガサスWC(米) |
8000万円 東京大賞典 |
| 重賞レース数 |
高額賞金の重賞多数 |
少ない |
| 毎月の管理費 |
高い |
安い |
| 厩舎の馬房 |
空きがない |
空きがある |
| 登録馬 |
多い |
少ない |
| 出走レース数 |
少ない |
多い |
| レースの本気度 |
常に本気 |
怪我しないように |
| レースの消耗度 |
高速レースで消耗する |
低速ダートで衝撃小さい |
| レースのリスク |
高速馬場で怪我しやすい |
ダートで怪我が少ない |
| 出走回数 |
少ない |
過去最多は409回出走 |
| 馬主の審査 |
年間所得額1700万円以上
資産額が7500万円以上 |
年間の所得金額500万円 |
| 馬主の目標 |
G1優勝、種牡馬 |
利益を出す |
| 馬主のステータス |
非常に高い |
それほど高くない |
|
